満足度を高める定性リサーチのポイント①

マーケティングリサーチ業界には、大きく分けて「調査会社」「実査会社」の2種類があります。
どこも「市場調査会社」とうたってはいますが、その業務は大きく異なる部分があります。
簡単にいうと、「調査会社は社員がレポートを書く」「実査会社は社員がレポートを書かない」
というのが基準です。

この基準は、グループインタビューなどの「定性調査」では非常に顕著です。
インタビュー調査においては、「調査会社」はリサーチレポートのノウハウがあるし、もちろん
そのための社内教育もやっています。
一方「実査会社」は、基本的に「レポート作成の研修」をしていないところがほとんどです。
なので、特に新人君たちは、レポートのイメージが全くわかりません(涙)
でも、レポートのイメージがわからなくても「実査」はできます。リサーチの実施手順は、どれも
ほぼほぼ変わらないからです。「実査」というより「実作」という方が相応しいかも。


しかし、「手順」は同じでも、それを設計するには入念な事前の打ち合わせや情報の共有が必要です。
「クライアントはリサーチを行うことで何をしたいのか」「そのリサーチ結果をどのように活用したいのか」
ということがとても重要で、仮に業種やカテゴリーが同じであっても、その背景やタイミング、目的は、
ひとつとして同じであることはないのです。

そしてここからが問題点。
ひとつとして同じケースはないのだから、「まずはオリエンを受ける」のが基本なのに、クライアントが
メールで「こんな調査をやりたいです」と相談してきた箇条書きレベルの情報で、企画書を書いてくれと
言ってくる実査会社があるのです。

マーケティング課題はナンなのか、その上でリサーチ課題は?ということを詳しく聞きもぜず、箇条書きの
情報だけで何かのテンプレートに当てはめれば企画書ができると思っているのでしょうか?
はたまた、クライアントに調査の背景などをご説明いただくため、わざわざお時間を割いてもらうのは、
失礼だとでも思っているのでしょうか?(実際、そう言っていた実査会社の役員がいました)

これは全く逆ですね。
クライアントにとっていい調査とは、「今、自分たちの抱えている課題を理解・共有してくれ、その上で
自分たちの今の課題を解決するための最良の手法をカスタマイズしてくれる」ことです。
そのためには、「まずは詳しいお話を聞かせていただく」のが「基本のき」
なのです。

リサーチを発注される皆様は、とてもシンプルなこの基準を参考になさっていただくと共に、「まずは
相談に乗っていただきたいので、インタビューをする人を同行して来て下さい」と依頼して下さい。
それが最も効率的な定性調査の進め方になります。